妊娠検査薬で陽性のあとに生理がきたら妊娠していない?婦人科を受診する目安
妊娠検査薬で陽性が出たあとに生理のような出血があると、「もう妊娠していないのかな」「中絶などの対応はしなくていいのかな」と不安になる方もいると思います。
ですが、陽性のあとに出血があったからといって、その時点で妊娠していないと決めつけることはできません。
早い時期に妊娠が続かなくなることもあれば、妊娠初期の出血や異所性妊娠など、婦人科で確認が必要なこともあります。
まずは、出血の量や色、痛みの有無を落ち着いて確認し、必要なときは早めに婦人科へ相談することが大切です。
妊娠検査薬で陽性なのに「生理がきた」ときにまず知っておきたいこと

出血の原因には、化学流産のように妊娠が続いていないケースもあれば、妊娠初期の出血や異所性妊娠(子宮外妊娠)など、注意して確認が必要なケースもあります。
まずは「生理がきたから妊娠してなかった」と自己判断せず、今の体の状態を落ち着いて確認することが大切です。
「生理」ではなく妊娠初期の出血の可能性もある
妊娠検査薬で陽性が出たあとに出血した場合でも、それが必ずしも「生理」とは限りません。妊娠初期には、少量の出血や茶色っぽいおりもののような出血がみられることがあり、これを生理と勘違いしてしまうことがあります。実際には、着床に伴う軽い出血や、妊娠による子宮頸部の変化で出血することもあります。
一方で、妊娠初期の出血の中には、流産や異所性妊娠など、早めに受診したほうがよいケースが含まれることもあります。そのため、「少し出血しただけだから大丈夫」「生理がきたから妊娠ではなかったはず」と決めつけず、いつもと違う出血があったときは注意して様子を見ることが大切です。
自己判断せず、出血の量や腹痛の有無を確認しよう
出血があったときは、まず「どのくらい出ているか」「何色か」「痛みがあるか」を落ち着いて確認しましょう。たとえば、少量の茶色い出血なのか、鮮血が続いているのか、いつもの生理より量が多いのかで、受診の判断材料になります。
特に、片側だけの強い腹痛がある、出血量が多い、めまいやふらつきがあるといった場合は、早めに婦人科へ相談しましょう。異所性妊娠では、出血に加えて片側の痛みや体調不良が出ることがあるため、「様子を見よう」と我慢しすぎないようにしましょう。不安があるときは自己判断せず、婦人科に相談することが安心です。
妊娠検査薬で陽性後に生理のような出血がある主な原因
陽性後の出血にはいくつかの原因があり、いつもの生理とは限りません。妊娠初期には少量の出血がみられることもありますが、中には早めに受診したほうがよいケースもあります。まずは、どのような原因が考えられるのかを知っておきましょう。
化学流産(化学妊娠)
妊娠検査薬で陽性が出たあとに生理のような出血があった場合、考えられる原因のひとつが化学流産です。これは、妊娠反応は出たものの、早い段階で妊娠が継続しなくなる状態をいいます。妊娠検査薬は妊娠にともなって増えるhCGというホルモンに反応するため、超初期でも陽性になることがあります。その後に出血が起こると、「陽性だったのに生理がきた」という現象が起こります。化学流産は決して珍しいことではなく、多くの方が気づかないまま経験していることもあります。
着床出血
妊娠初期の出血の中には、着床出血と呼ばれるものもあります。これは、受精卵が子宮の内側に着床するタイミングで起こる少量の出血のことです。ちょうど生理予定日の前後に起こることがあるため、「生理が始まったのかな」と思いやすいのですが、実際には生理ではなく妊娠初期の変化である場合があります。量は少なめで、色は薄いピンク色や茶色っぽいことが多いです。
異所性妊娠(子宮外妊娠)
注意が必要な原因として、異所性妊娠(子宮外妊娠)があります。これは、本来赤ちゃんが育つ子宮の中ではなく、卵管など別の場所に妊娠してしまう状態です。異所性妊娠でも妊娠検査薬で陽性になることがあるため、陽性後に出血した場合の原因として知っておくことが大切です。出血に加えて、片側だけの強い下腹部痛、茶色っぽい水っぽい出血、めまい、肩先の痛みなどがあるときは、早めの受診が必要です。放置すると危険なこともあるため、「少し様子を見よう」と我慢しすぎないようにしましょう。
切迫流産
切迫流産とは、妊娠中に出血や腹痛があるものの、まだ妊娠が続いている状態を指します。出血があると「もうだめかもしれない」と強く不安になるかもしれませんが、出血があってもそのまま妊娠が続くことはあります。そのため、出血したからといって、すぐに流産と決まるわけではありません。ただし、自己判断だけで安心するのではなく、必要に応じて婦人科での診察を受けて、妊娠の状態を確認してもらうことが大切です。
妊娠検査薬の偽陽性・誤判定
妊娠検査薬で陽性が出ても、まれに偽陽性や判定ミスのように見えることがあります。たとえば、不妊治療で使う薬の影響で陽性になることがあります。また、説明書に書かれた判定時間を過ぎてから見た線を陽性と勘違いしてしまうこともあります。ただし、妊娠検査薬の陽性反応そのものは基本的に信頼性が高いため、「陽性だったけれど本当は全部まちがいだった」とは限りません。陽性後に出血があったときは、誤判定だけで片づけず、体の状態もあわせて確認することが大切です。
化学流産とは?陽性後に生理のような症状が出る理由
化学流産とは、妊娠検査薬では陽性になるものの、ごく早い時期に妊娠が続かなくなる状態です。検査薬はhCGというホルモンに反応するため、いったん陽性が出ることがあります。
出血は生理に似ていることがありますが、いつもより遅れて始まったり、量が多い、痛みが強いと感じることがあります。ただし見た目だけで判断するのは難しいです。
化学流産は決して珍しいことではありません。多くは赤ちゃん側の染色体の偶然の異常などが関係し、本人の行動だけが原因とは限りません。
陽性後の出血は生理?着床出血?見分けるときのポイント
妊娠検査薬で陽性が出たあとに出血すると、「これは生理なのかな、それとも妊娠による出血なのかな」と迷う方は多いと思います。実際、妊娠初期の出血は珍しくありませんが、見た目だけで原因をはっきり区別するのは難しいこともあります。出血の量や色、続く日数、痛みの有無を確認しながら、気になる症状があれば早めに婦人科へ相談することが大切です。
出血の量
着床出血は、ナプキンが必要ないほどの少量だったり、下着やトイレットペーパーに少し付く程度のことが多いとされています。一方で、生理に近い量の出血や、いつもの生理より多い出血がある場合は、着床出血以外の可能性も考えられます。量だけで断定はできませんが、出血が増えていくときは注意が必要です。
出血の色
出血の色もひとつの目安になります。着床出血や妊娠初期の軽い出血では、ピンク色や茶色っぽい色で少量のことがあります。反対に、鮮やかな赤い出血や、茶色い水っぽい出血が続く場合は、通常の生理以外の出血の可能性もあるため、体調の変化もあわせて確認しましょう。
出血が続く日数
着床出血は、短い期間でおさまることが多いとされています。何日も続いたり、いったん止まったあとにまた増えたりする場合は、着床出血とは言い切れません。妊娠初期の出血はよくあることではありますが、長引くときは自己判断せず相談するほうが安心です。
腹痛の強さやその他の症状
出血とあわせて、腹痛があるかどうかも大切なポイントです。生理痛のような軽い痛みで済むこともありますが、片側だけの強い痛み、どんどん強くなる痛み、めまい、ふらつき、肩の痛みがある場合は注意が必要です。とくに異所性妊娠では、出血に加えてこうした症状が出ることがあるため、無理に様子を見続けず、早めに受診しましょう。
妊娠検査薬で陽性後に出血したとき、すぐ受診したほうがいい症状

妊娠検査薬で陽性が出たあとに出血すると、「もう妊娠していないのかな」と考えてしまうかもしれません。ですが、出血があっただけで妊娠が終わっていると判断することはできません。中には、早めに婦人科で確認したほうがよい状態もあるため、出血に加えて強い痛みや体調の変化があるときは、自己判断で様子を見すぎないことが大切です。
強い腹痛がある
出血に加えて強い腹痛がある場合は、注意が必要です。特に、下腹部の片側だけが痛む、だんだん痛みが強くなる、動くのがつらいほど痛むといったときは、早めに受診しましょう。妊娠初期の痛みにはさまざまな原因がありますが、異所性妊娠でもこうした症状がみられることがあります。
鮮血が多く出る
少量の茶色っぽい出血ではなく、鮮血が多く出る場合も受診を考えたいサインです。いつもの生理より明らかに量が多い、短時間でナプキンがいっぱいになる、血のかたまりが続くといった場合は、自己判断せず相談しましょう。出血量が多いときは、妊娠の経過を確認するためにも早めの受診が安心です。
めまい・ふらつき・吐き気がある
出血に加えて、めまい、ふらつき、強い吐き気、冷や汗のような症状があるときも注意が必要です。立っていられない、気が遠くなる感じがする、ぐったりするといった場合は、無理をせずすぐに相談してください。こうした症状は、体の中で出血が進んでいるときなどにもみられることがあります。
異所性妊娠が疑われるときは早めの受診が必要
異所性妊娠とは、赤ちゃんが育つはずの子宮の中ではなく、卵管など別の場所に妊娠してしまう状態です。妊娠検査薬では陽性になることがあるため、陽性後の出血でも起こりえます。片側の下腹部痛、茶色っぽい水っぽい出血、肩の先の痛み、排尿や排便時の違和感などがあるときは、早めに受診することが大切です。異所性妊娠は、卵管が破れてしまうと強い腹痛や失神につながることがあり、緊急対応が必要になることがあります。
妊娠検査薬で陽性なのに生理がきたときによくある質問
陽性だったのに出血したら、妊娠していなかったということですか?
そうとは限りません。妊娠初期の出血は比較的よくあることで、着床出血のような軽い出血のこともあれば、化学流産や異所性妊娠などが関係していることもあります。見た目だけで「ただの生理だった」と決めつけるのは難しいため、出血の量や腹痛の有無もあわせて確認することが大切です。
化学流産かもしれないときは、病院に行ったほうがいいですか?
出血が少なく、痛みも強くない場合はあわてすぎなくてよいこともありますが、自己判断だけで済ませないほうが安心です。特に、出血が増える、強い腹痛がある、ふらつく、肩の痛みがあるといった場合は早めの受診が必要です。妊娠初期の出血はよくある一方で、注意が必要なサインのこともあるため、迷ったときは産婦人科に相談しましょう。
出血したあと、もう一度妊娠検査薬を使ってもいいですか?
再検査をする方もいますが、検査薬だけで妊娠が順調かどうか、あるいは異所性妊娠ではないかまでは判断できません。陽性のあとに出血がある場合は、「もう一度検査して様子を見る」だけではなく、必要に応じて医療機関で確認することが大切です。妊娠検査薬は正しく使えば精度は高いものの、結果に迷うときは受診につなげるのが安心です。
今回のことが、次の妊娠に影響することはありますか?
1回の化学流産だけで、今後妊娠できなくなるわけではありません。化学流産は決して珍しいことではなく、その後に妊娠・出産につながる方も多くいます。ただし、同じことを何度もくり返す場合や不安が強い場合は、早めに産婦人科で相談すると安心です。
まとめ
妊娠検査薬で陽性が出たあとに生理のような出血があっても、それだけで妊娠していないとは断定できません。化学流産のように妊娠が続いていないこともあれば、異所性妊娠など早めに確認が必要なケースもあります。強い腹痛や出血量の増加、めまいがあるときは、自己判断せず婦人科を受診することが大切です。
大阪で中絶について相談先を探している方や、さくま診療所への受診を検討している方も、出血があったからといって自己判断せず、まずは現在の状態を確認したうえで今後の対応を考えましょう。
- 監修医情報
-
理事長・院長
佐久間 航 医師